日銀が債務超過するとどうなる?

経済

日本は長年のデフレから脱却しつつあるように見える。これにより日銀の政策金利もマイナスから、金利のある世界へ突入。しかしこれにより日銀が赤字になる可能性も出てきた。

ここでは日銀が赤字になる可能性と、債務超過したらどうなるかまとめていきたい。

そもそも日銀が債務超過する可能性はあるのか

結論としては日銀が債務超過する可能性は全然ある!

「日銀が債務超過する」とはようは収入より支出が多い状態のことである。では日銀の収入と支出にはどのようなものがあるだろうか。

ということで令和6年の決算資料を基に収入と支出を見ていくと、、

収入には主に①国債利息 ②ETF・株 ③外貨資産 の三つが存在する。このうち③の外貨資産は為替の影響もあるため変動が激しい。

一方、支出においては経費を除けば政策金利の利払いが主なものとなる。

参照 第140回事業年度(令和6年度)決算等について : 日本銀行 Bank of Japan

令和6年度においては収入が4.6兆、支出が2.4兆のため、2.2兆円の黒字となる。

ちなみに政策金利の利払いが1.2兆に対して、当座預金が530兆円であるため令和6年度の政策金利は 1.2兆÷530兆≒0.25%付近であったことが計算できる。

ここで重要なのは日銀の主な支出である政策金利の利払いは、政策金利の上昇に比例するという点。

日銀の当座預金に銀行が預けているお金に金利を払う為、政策金利と当座預金の金額がわければ日銀の支出がだいたいわかる。

例えば2025年12月時点の政策金利は0.75%、当座預金は約530兆円とすると

530兆円×0.75%= 3.975兆円

これは令和6年度の日銀の収入に近い額であり、収入と支出が同程度となるような値となる。今後日銀が政策金利を1%にすると支出は5兆円を超え、債務超過になるのは明白。※もちろんETFや株の売却益などで相殺することは可能

ということから今後日銀が政策金利を上げていく中で債務超過する可能性は限りなく高いと思われる。

では日銀が債務超過するとどうなるのか

では日銀が債務超過になるとどうなるだろうか。結論としては今すぐには特に問題はない

既に先進国の一部の国の中央銀行は債務超過となっているが大きな問題にはなっていない。

既に債務超過となっている中央銀行を下記にまとめた

基本的には赤字、債務超過になってすぐ中央銀行が機能しなくなるのではなく、特殊な会計処理などして対応している。従って、日本も債務超過となっても今すぐに何か問題になるようなことはないと思われる。

しかし長期的にみると「インフレ対策として政策金利対応の機能停止」や「国庫納付金減少による国民負担の増加」「円のインフレ加速」など不安が残る。

日銀はインフレ(円安が進行)したら、政策金利を上げ、資金の流動性を下げる。しかしこの金利を上げるためには新しくお金を刷り市場にお金を共有しなくてはならない。ようは火(インフレ)を消すための水がないので、その水を調達するためにガソリン(新しいお金)を撒いている状態。

したがって、政策金利を過剰に引き上げたり、債務超過の状態が長引くと、上記のような懸念がうまれる。

国庫納付金についても、日銀の余剰利益から納付される。令和6年度においては約2兆円と思われる。今後日銀が債務超過となると、この納付金もなくなり、その補填として国民負担の増加。など様々な問題が起こる可能性がある。

まとめ

バブル崩壊より「デフレ」に悩まされた日本。お金を大量に市場に供給することでデフレからインフレへの転換を図ってきた。そのかいもあったのかは分からないが、ここ数年インフレが進みマイナス金利から金利のある世界へとなってきた。

しかし市場にお金を共有しすぎたことにより、インフレ対策としての利上げが機能しづらい状況となっており、利上げによりお金の流動性を下げるためにさらに市場にお金を供給し刷らなくてはならないジレンマを抱えた日本。

今後の政府や日銀の対応が重要となってきている局面だと思う。

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