政策金利とは?

経済

日本において政策金利とは、一言で言うならば日銀の当座預金の掛かる利率のことである。

しかしこのようになったのはつい最近、2013年からである。変化した要因や背景を知ると、今なお不完全と思われるこのシステムの面白さが感じられると思う!

ということで、政策金利について分かりやすく解説していく。

そもそも政策金利の目的とは?

政策金利とは、日銀などの中央銀行が目的を果たすための手段の一つである。ではその目的とは何かというと、物価の安定である。物価の安定が経済の持続的発展には必要不可欠と考え、その実現のための一つの手法が政策金利なのである。

物価の安定とは?

経済には大きくインフレとデフレが存在する。例えば、モノの値段が高くなるインフレについて、今日100円で買えたリンゴが一年後には120円になっている現象がある。これをインフレと呼ぶ。

一方デフレはその逆で100円で買えたリンゴが一年後には80円で買える状態。この状態だと資金を持っていた方が来年には安く買える、ということなので、企業の設備投資なども少なくなる。

インフレもデフレも急激なものは経済に悪影響とされ、日銀をはじめとする世界の中央銀行は物価の安定的かつゆるやかな上昇を是としている。そのために金融政策を行う。金融政策の一つとして政策金利がある。

日銀はどのように物価の安定を図ってきたか

①~1990年代まで(公定歩合)

日銀の設立は1882年。不換紙幣や兌換紙幣などの時代を経て、1990年代までは公定歩合で政策金利を決定していた。

これは一般的な銀行が日銀からお金を借りる為に金利が付くわけだが、この金利を決定することで市場の引き締めや、緩和を実施していた。

(インフレの時は金利をあげ、デフレの時は金利を下げる単純なシステム)

この頃は銀行の預金より、貸し出しの需要が多く、日銀からお金を借りて、そのままそれを企業に貸すというシステムが主だった。従って日銀が銀行に貸すお金の金利を上げると、そのまま企業や個人が借金する際の金利に反映されていた。

1990年代まではこのシステムが機能しており、金利の上下で金融引き締めや緩和をコントロールしていた。しかし金融自由化に伴い、このシステムは金融政策としての影響力をなくす。

②1990年代~2013年(無担保コール翌日物金利)

金融自由化に伴い、銀行は日銀以外の様々なところからお金を調達する事ができるようになった。やがて日銀から借りるお金も減少し、日銀が金利を上げ下げしても、市場に影響を与えられなくなっていく。そこで無担保コール翌日物金利の誘導目標が政策金利となった。

無担保コール翌日物金利とは、日銀からの貸し借りではなく、銀行間の貸し借りの金利である。具体的には、今日は日銀の当座預金から1000億円出金されるが、明日は2000億入金がある。でも当座預金には900億しかない。そういった時に一夜限り無担保で余剰のある銀行からお金を借りるのである。日銀は市場に流すお金をコントロールする事でこの無担保コール翌日物金利の金利を誘導した。

経済が発展し、日銀からのトップダウン体制から自由経済へ発展した為このように政策金利が変化したと言える。

少し分かりづらい話だが、日銀にある銀行の当座預金を介して、銀行間の資金の貸借が行われている。ここの資金の過不足が発生する為、無担保コール翌日物金利の金利の誘導が金融政策となり得た。。。。解説が下手で申し訳ない。。でもここが重要。。

③2013年~現在(当座預金金利)

2013年からは政策金利の対象も変更される。黒田バズーカ(日銀による異次元金融緩和)が放たれたからだ。というより異次元金融緩和により、無担保コール翌日物金利を日銀が誘導したところで市場になんら影響を与えられなくなったため、別の方法で金融政策を講じる必要が出てきたのだ。それで新たに政策金利の操作目標を「当座預金金利」へと変更した。

そもそも無担保コール翌日物金利から変更を余儀なくされたのはなぜか?

それは日銀にある銀行の当座預金のお金が異次元緩和により潤沢になったからである。

それはもう潤沢すぎて、銀行間で一日単位で資金を貸借してお金を用意する必要がなくなるくらい。貸し借りが無くなれば、銀行間の金利を操作したところで、市場に何ら影響しなくなるのは明白。※ここでは異次元緩和の内容は割愛

そこで政策金利の対象となったものは当座預金金利である。

ようは銀行が日銀に預けているお金である。銀行は異次元緩和により、日銀の当座預金が爆増。それまでは100兆にも満たなかった当座預金は現在は500兆を超える。この大量にある、銀行が日銀に預けていることになっているお金の金利を誘導することで、政策金利としたのだ。マイナス金利なんかは、大金を日銀から引き出さないと預金減るぞというような政策。

まとめ

日本の政策金利は「公定歩合」→「無担保コール翌日物金利」→「当座預金」と変化していきている。それは日銀が市場の物価の安定を図るために必要な対応が、時代によって異なるということだと筆者は感じた。

また、ここでは触れなかったが日本国債も大きく関与しており、今後の金融政策がどうなっていくかも興味がそそる。

解説やら文章が下手ですが、長々とお付き合いいただきありがとうございました。以上。

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